• home
  • コラム
  • Microsoft Projectによる簡単EVM実践 第4回

コラム

 

Microsoft Projectによる簡単EVM実践

<システム開発プロジェクトの進捗管理を成功させる>

第4回:EVMで進捗管理とコスト管理の両方を実現することのメリット

 

 

3回目セミナーにて、先ずは「進捗管理」からスタートしよう、というお話しをしました。それは、少ない努力で得られる最大限の効果を先に得てから、次のより高度な効果を目指そう、という観点でした。

では、次に目指す「より高度な効果」とは何なのか? というのが、今回のテーマとなります。

つまり、EVMにより「進捗管理」と「コスト管理」の両方を実現すると何が得られるのか?ということです。

EVMにより「進捗管理」と「コスト管理」の両方を実現することのメリット、それは、「両方の指標値の組み合わせからプロジェクトの状況が、ある程度想像できるようになること。」です。

 

具体的な例を示します。

例えば、プロジェクトの中にAチームとBチームの二つのチームがあったとします。それぞれのチームのSPI(スケジュール効率指標)とCPI(コスト効率指標)は下表のようになっていました。

 

チーム SPI CPI
Aチーム 0.89 1.01
Bチーム 0.91 0.90

 

Aチームは進捗の遅れはあるが、コストはほぼ計画どおりの消化となっています。

一方、Bチームは進捗も遅れており、コストも超過しています。

 

では、Aチームの遅れの原因が何で、Bチームの遅れの原因は何なのでしょうか?

もちろん、ここで言える事は典型的な例に過ぎないのですが、SPIおよびCPIがAチームのような傾向を示すと、次のような原因を最初に疑うことになります。

それは、「ボトルネック」です。

「ボトルネック」は、例えば、「顧客からある情報が提示されるのを設計者全員は待っていた。」とか、「Cさんに仕事が集中していて、皆がCさんの作業完了を待っている。」といった状態のことです。

従って、PMはAチームについては、先ずはチーム内のボトルネックの存在を調査することから対策をスタートすればよい、ということになります。

 

次に、Bチームです。

Bチームのケースはより複雑であり、原因が複合的である可能性が高くなりますが、それでも典型例が二つ存在します。

1つは「スキル不足」であり、もう1つは「WBSに存在しない作業を実施している」です。

よって、PMは「Bチーム内のリソースに要求に満たないスキルのリソースが投入されていないか?」あるいは「Bチームメンバーの誰かが、WBSに存在しない作業を何らかの理由で実施していないか?」を初めに調べればよいわけです。

 

このように、スケジュールに関する指標値とコストに関する指標値を、PMが両方知ることができると、PMは根本原因の究明にあたり、事前にある程度原因を想定しながら、調査を開始することができるようになります。

 

「プロジェクトの問題を早期に発見し、その原因を究明し、早めに対策を講じていくこと」がPMの基本動作ですから、原因をある程度想定したり絞り込んだりできることが、PMにとって如何に有効なことなのか、は説明の必要は無いでしょう。

 

まさにその点が、EVMにより「進捗管理」と「コスト管理」の両方を実現することの大きなメリットの1つ、ということになります。

 

次回は、いよいよMicrosoft Projectを使用した管理作業について、その概要をお話ししたいと思います。

 

(※この記事は、以前Onlineセミナーとして掲載していた記事の転載です。)

 

 

 

 

 

 

ページトップへ