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コラム

 

Microsoft Projectによる簡単EVM実践

<システム開発プロジェクトの進捗管理を成功させる>

第5回:EVMの実現にはどんなツールが必要なのか?

 

 

4回目セミナーまでで、EVMの指標値からプロジェクトの状態を分析把握していくことの概要についてお話しました。

5回目から暫くは、ではそのようなEVM指標値をどうやって作り出していくのか、ということをお話ししていきます。そして先ずは、なぜこの実践セミナーではMicrosoft Projectを採用してご説明するのか、についてお話ししたいと思います。

 

EVM指標値は計算(単純な四則演算)により算出されるものですので、計算式への入力となる「適切なWBS(Work Breakdown Structure:仕事を構造的に詳細に分割したもの)」と「タスク毎の進捗データと実績データ」が存在すれば、あとは最低限、電卓さえあれば論理的には指標値を作り出すことが可能、ということになります。

が、実際のプロジェクトで電卓を使ってEVMを実現している人は多分いません。

WBSに分解されたタスク数にもよりますが、電卓で実現するには計算量が多過ぎるし、計算が煩雑過ぎる、からです。

従って、EVMを実現するためは、何らかのツール(ソフトウェア)が必要となります。そこで殆どのプロジェクトでは、Microsoft Projectのようなプロジェクト管理用のツールを活用することになる訳です。

 

プロジェクト管理の分野におけるMicrosoft Projectの最大のライバルはMicrosoft Excelだと言われています。Excelは非常に優れたツールであり、それはもちろんプロジェクト管理の分野においても例外ではありません。EVMについてもExcelを使って十分な管理の仕組みを構築することは可能です。

が、実際にはExcelを使ったEVM指標値の算出には限界があり、その用途は限定的なものになります。それは、「Excelでは、WBSの変化に対応するのが非常に難しい。」という限界です。

特にシステム開発プロジェクトの場合、初めの段階で全ての詳細なタスクをブレークダウンしておく、というのは難しいものです。具体的に言うと、プロジェクト計画を作成する段階で、総合テストのテスト項目を洗い出しておく、というのは現実的には不可能です。その段階では決まっていないこと、不明確なことが多く、決められない訳です。従って、一部のWBSは走りながら分割詳細化していくという現実的な対応(PMBOKではローリングウェーブ法と呼ばれています)が取られることになります。

このようにWBSの構造を変化させながら管理を実現していく手法をとる場合、それをExcelで実現することの難しさはExcelを使われている方なら想像できると思います。Excelはあくまで表計算ソフトなので表の形が固定的である限り、それは非常に高い効率と有効性を発揮します。が、表の形がどんどん変ってしまうようなケースでは、その中で複雑な計算や集計を実現するには対応負荷が高くなり過ぎる、ということになってしまいます。

 

一方、Microsoft Projectならば、「WBSを走りながら詳細化していく」といった対応を非常に簡単に実現できます。そうしたWBSへの修正作業はプロジェクト管理としては、“当たり前”の作業であり、一般にプロジェクト管理ツールと言われているものでは、問題なく実現されている訳です。

もちろん、Microsoft Project以外のプロジェクト管理ツールとして有名なアルテミス(Artemis)やプリマベーラ(Primavera)といった製品も全く問題無くこうした問題を解決します。が、アルテミスやプリマベーラはMicrosoft Project比べかなり高価なツールであるため、気軽に“EVMに挑戦しよう”というEVM初心者の方には少しハードルが高いかと思います。

 

ということで、この「EVM実践セミナー」では、EVM入門ツールとして最も現実的な選択であるMicrosoft Projectを採用し、EVM実践のためにMicrosoft Projectをどう活用していくのか、を解説していきます。 

 

 

(※この記事は、以前Onlineセミナーとして掲載していた記事の転載です。)

 

 

 

 

 

 

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